逸品な中華そば

若い頃、良く通った中華屋が有る。
立川北口を線路伝いに右に歩き、
陸橋の入り口にある狭い中華屋であった。
店には初老と言うには少し歳をとって居るのだろう大将と若い男性の二人。
暑い夏の昼であった。
いつもの支那そばを頼む。
暑い中での熱いそば、
私は猫舌である。
でも其のそばは楽に食べられて美味しい。
私は後に知る事になる。
客をよく把握していたと。
何時もの食べ方を見ていたのだろう。
ある日其の素早い手元を見ていた。そばを茹で上げ、何と冷水で洗って居る。
熱いスープに入ると其れは美味しく食べやすい逸品となる事を。
其の大将は中国生まれの方であるらしかった。
私はその後も好んで其の店に通う事となった。
支那そばとチャーシュー麺しかない其の中華屋が今でも懐かしい。
だか残念ながら
もう其の店は存在していないのだ。    中華そば

恥ずかしき事多かりし

中学2年生の時でした。美術部に入っていた。
確か10月の末頃と記憶して居る。
秋の心地よい風が明け放した窓から、
お昼時間を過ごしていた私の鼻先を撫でで通る。
其の時だった、
クラスメートの赤川君(仮名)が走って絵室に戻ってきた。
私の前でゼイゼイしながら止まると、
「な、岡村!張り出されてるぞ!」
ーえ、何が・・?
「特賞だよ!岡村お前の絵が特賞!」

私は浮き足だった。

わぁ,ほんとー?

と言いながら教室を飛び出すと,後ろから何人か走って着いてきて居る。
階段をかけて降りて廊下を曲がると絵が並んで張り出されていた。
息が上がって居る。
「これだよ!岡村。」
赤川君の方を見て眺めて見ると綺麗に描かれた風景画の下に確かに特賞と書かれた紙が貼ってあり
私は氏名を確認した。
(岡村、うんうん、
美野子、あれ?)
(三年A組)

私じゃ無い!「これ、私じゃ無いよ!」

皆んな唖然として居る。
不思議そうな顔が並んで

少し間が空いた。

そして、お昼休みの廊下に大笑いする皆んなの声が響き渡る。
私は気がついた、

絵,描いては無かった・・

漸く其れに思い当たり
私も可笑しくて笑い出した。

描いて無いものの特賞はあり得ない。

其れにしても珍しい一致。
私は岡崎美野(仮名)
彼女は岡崎美野子(みやこ)(仮名)
珍しい名前なのに、それだけでも奇跡に近いのに
苗字迄一緒

ひとしきり笑うと
途端に
虚しさが襲ってきた。

ー馬鹿だな私、描いても無いのに何故浮き足だった。❣️

トボトボ歩いて階段を上がると  五時限目を知らせるチャイムが鳴り響いて
小さな窓から秋の風が胸を貫抜いていった・・・
    スゥーッとー

にわかセールスおはさん

中学一年の時だった。
自分で働くことを良しとしない母。
どういう訳か保険のセールスをしていた時期が有る。
食べて行くためとも思えず、贅沢するための苦肉の策だったのだろうと今になって思う。
その職場で1人の顧客の事で他のセールスさんと争いになった。
母が契約に持ち込んだ。
でも元々その方の紹介。
顧客を奪ったと、恐らく家庭の中でも話していたのだろう。
そこには同じクラスの女の子がいて雨上がりの夕方通りかかると呼び止められた。
あんたの母さんがうちのお母さんの客を取った!といきなり飛びかかって来たのである。
私は下校途中、
制服だった。
普段あんな母さんと思っていたのだけど、何かズシンと気持ちに来て、取っ組み合いの喧嘩になった。
、うちの母さんは、そんな卑怯なことはしない!
と言いながら、
私はその子が泣き出すまで戦った。
その結果はもう全身ドロドロ。
明日着る制服、とうしょう、と考えながら歩いていると、近所のおばさんが私を見て驚きながら笑っている。
家に帰るとさすがの母も驚き、
私を問い詰めた。
そして分かったこと。
その契約は母の手柄ではなく、その元々の方の名前で契約をした事が判明。
私は誇らしかった。
めちゃくちゃな母、わがままでネグレクトな母、幼い時、虐待をされた母、
それでもやはり母が誇らしかった。
でも次の日母はその職場を辞めた。
やはり、私の母さんだな、
いい加減だなと内心思う。
だが、理由は違った。
私の友達との大喧嘩、それを見て辞めるべきとあの頭で考えたらしい。
へ〜そうなのか〜、
私は初めて母を見直せた
唯一の事である。
そのドロドロの制服をどうして次の日にも着れたのか、
今となっては忘れ去って居る。

親と言う悪魔

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支配してるのは
親と言う悪魔

何の為産んだ
自分のうさを
ぶつける為か
所有物か

何で何人も産んだ
育てもしないで

一升びんの酒
胡座の中に立て

刺身を頬張り
煽る様に呑んで

目が座ってくる
その目から
逃れられない

何が起こるのか
分かっているのに
身体が動けない
蛇に睨まれた
まるでカエル

それでもね
子どもは自分が悪くて
怒られてる

そう思うんだよ
だから身体丸めて我慢する

その悪さの訳を考えながらね

其れはもう
親ではない

決して親ではない

それが分かるのは
遠く時が過ぎてから

全ての子が暖かく
親の庇護の元で育つ
権利がある

最低限の栄養と
身の丈に会う教育
ウケる権利あるんだよ

暖かな母さんの手
ほっぺたを包む
そんな夢を見る

そんな子らがいる
この空の下

 

僕は待っている

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僕は此処でまってるよ。お兄ちゃん

僕は大人しくお家でお留守番していたの。
あ、お兄ちゃんが帰ってきた!
でも知らない人の音がしてる。

玄関が開いた。

お兄ちゃんの後ろに女の人が立って居る。
覗くように僕をジロっと見た。

「な、何この猫!真司さんの猫なの?!」

僕は挨拶しょうとそばに行こうとしたら

」きゃー!来ないで!」

と言うから僕は急いで部屋の中に逃げたんだ。
僕を嫌いなのがわかった。

「」こ、こんなの聞いてな無いわよ!私帰る!あの子が居るならもう終わりよ!」

兄ちゃんの声は小さくて聞こえない。
ドアーがバタンっと激しくしまった。

兄ちゃんのところに寄ると、軽く頭を撫ででくれて、それから何も話さずにご飯をくれた。

とても不安だった。

様子がおかしい。
何時もならいっばい話して抱っこして、撫で回してくれるのに。今夜は黙ったままでとうとうお兄ちゃんは寝てしまった。

僕は寝れない。
朝が来てしまった。
お兄ちゃんは起きて来て
いつもより沢山ご飯をくれた。
大好きなおやつもくれた。
でも黙ってる。
何か変だな。

「サスケ、車で散歩だ。」

え、っとお思った。
ドライブ!久しぶりだ!
嬉しいなぁ〜
やっぱり怒ってなんて無かったんだね。

車まで抱っこしてくれた。
いっぱい撫で回してくれながら。

でも話はしない。
何時もなら

「サスケちゃん、可愛いねぇー、いいこちゃんてちゅねぇー〜」
何で、猫なで声で話すのに。


車は何処へ行くんだろう?
僕の知らない道を通ってるなぁ。

でもいいさ、楽しいもの。

お兄ちゃんはまた黙って運転している。

どの位走ったんだろう。

僕には長い時間に思えた。
左側に大きな桜の樹が何本か有る大きな公園が見えて来た。

僕の知らない公園だ。
あ、金木犀が咲いている。

車はそこで止まった。

 

お兄ちゃんが降りてドアーを開けてくれた。
そしたらまた運転席に戻ったんだ。

え、降りて良いの?
遊んでいいの?

お兄ちゃんの顔を見ても何も言わない。
でも嬉しかった。遊ぼう!

公園の策をくぐろうとしたらバタンッとドアーの閉まる音がして
車は走り出した。

・・え!お兄ちゃん、待って!僕ははまだ乗って無いよ!

暫く追った。
でもお兄ちゅんの車はとうとう見えなくなった。

どうしたんだろ?
きっと戻ってくるよね。
僕、見つからないと困るからさっきの所まで戻ろう。

トボトボ歩いて公園の金木犀のところで座って待つ事にした。

きっと何時間も何時間も過ぎたのだろう。
まだ戻っては来ない。
でも此処で待とうきっとお兄ちゃん戻ってくるから。

ちょうど、金木犀の茂みの中だし他の人には見つからないよね。

そう考えてじっとしてたら
眠くなって…

目が覚めたら公園の燈がぼんやり見えるだけで
真夜中だと分かった。


僕はお兄ちゃんに置いて行かれたんだ。
もうここには戻らない。
そう感じた。

悲しくなってそれでも動かないでじっとしてたの。だって知らないところだもの。

もしかして、お兄ちゃん迎えに来てくれても他に行ったら僕を見つけれない。

また眠くなってね。起きたら朝だった。

とてもお腹が空いた。

とごかで雀の声がする。
よし、捕まえてみようかな。

茂みに軽れて雀が降りてくるのを待った。

あ、降りてきた。
僕は飛び出して雀に手をかけた!

あ、逃げられてしまった!

お兄ちゃんのご飯食べたいなぁ〜。

また日が暮れた。
お兄ちゃんは来ない。でも僕は此処を動けなかった。

お兄ちゃん僕は此処で待ってるから迎えに来て!

また朝が来てしまった。お腹が空いて、空いて、何か探さなきゃ

フラフラと公園の向こうにあるゴミ箱へ歩いて行くと、

突然、怖い顔をして棒を持ったおじさんが追っかけてきた。

力の限り走ったさ、でも

「お前野良猫だな!」
って怒鳴ると棒で叩かれてしまった。

物凄く痛い!

でも力の限り走った。

おウチがいっぱい並んでいるから、草がいっぱい生えてる庭に飛び込んで裏へ回った。
そしたら高い塀もあるし、草ぼうぼうになってるから、外からは見えない。

夜になってもこの家には明かりがつかなくて
誰も居ないみたい。
身体中が痛くて堪らないけど疲れて寝てしまった。

朝になった。とても痛くてお腹も空いてる。食べなきゃ僕は死ぬ。

よし、この家の位置は覚えたぞ。
頑張ってあの公園を探そう。
あのおじさんがいたら怖いけど金木犀のところに隠れたら大丈夫かもしれない。

やっとその所までたどり着いた。様子を見て桜の樹の後ろまで行って僕が見えないように隠れたんだ。
なんでもいいから獲物が近づくのを待った。

遠くから人の歩く音がしてきた。
またあのおじさんかな?
怖いな、もっと隠れた。

足音は通り過ぎて聞こえ無くなった。
子供も遊んでないし、とても朝早い時間だと分かる。

その時どこからか懐かしい香りがして来る。

恐る恐る少し樹の後ろから出てみた。

そしたら根っこのところにあのいつも食べてるご飯が見えた。こんもりと沢山。

待てよ、これ食べたら怖いかな?
毒が入ってるかな?

だけど誘惑には勝てなかった。

全部食べた。久しぶりにお腹いっぱいになった。
だから樹の後ろで少し身体を掃除しながら隠れて考えた。

あの足音の人が置いていってくれたんだな。

でも顔も分からない。

また其れから金木犀の下へ隠れて僕はお兄ちゃんを待った。
でも知らない人の子や人達が公園に来始めて、僕はあの家へ行くことに決めた。

明日もあの家に隠れて朝になったら公園の桜の樹に隠れて待ってみようと思ってさ、

朝がしてそうて来たのさ、
また足音がして来た、
少し見てみようと陰から顔を出して待った。

其れはおばちゃんだった。
僕の顔ちらっと見て
「あら、あんただったのね。」と言う

僕は後ずさりした。

「大丈夫よ、いっぱい食べてね。」とそれだけ言うとご飯置いて行ってしまった。
お礼言いけど、
人は怖い、

もう、簡単に信用するもんか!

そう思ってもご飯は美味しい。

毎日毎日同じ事が続いたんだ。
お腹を空かせる事が無くなって
お兄ちゃんの事も思い出す日が少なくなった。
だけど本当はお兄ちゃんの所に帰りたい。
たけど餌おばちゃんにも逢いたい。

ある朝僕はおばちゃんに少し近づいてみた。

「あら、ココちゃん、おはよう。」

ココ?僕はココじゃないよ、サスケだよ。
と頭で叫んだけど、
おばちゃんご飯くれると行ってしまった。

後ろ姿見てたのさ、
「おばちゃん、ぼくココでいいよ、ありがとうおばちゃん。おばちゃんがいるから僕は生きていける。」

明日の朝はもっと近づいて見ようかな。
サスケはそんな気持ちになってる自分が不思議だった。

きっと、僕に名前が無いと困るので、ココと呼んででくれたんだな。

ココでいいよ。
僕は樹の下で待ってるよ。

それから昼間から夜は空き家の裏で過ごして、朝、公園でおばちゃんを待って居る、

そんな日が一年近く続いたんだ。
ある日、今日こそおばちゃんに抱っこして貰おうかな。とココは思った。

だって僕が近づくとおばちゃんとても嬉しそうだもの。

次の日の朝、
桜の木の下へいつものように急いでいた。

突然大きな衝撃をココは感じて、強く地面に倒れた。走り去るバイクの音
気が遠くなっていく、
おばちゃん助けて、僕を助けて!お兄ちゃん助けて!動けない!

どの位時が過ぎたんだろう
少し周りが見えている。

おばちゃんが凍りついた顔をして僕を見ている。

道路に落としたご飯の匂いが微かにしてる


…来てくれたんだ、おばちゃん有り……

そこからはココは真っ暗になって何も感じ無くなった。

立ち尽くすおばちゃんの目から涙が溢れて居たのももう分からない。

お兄ちゃん、僕よりあの女の人が大事だったの?

僕はおはちゃんに助けられて生きて来たよ。
でももう其れも駄目になった。

でもね僕いつまでも此処で
お兄ちゃんとおばちゃんをを待っているね。

何時までも待っているね。

おばちゃんに逢いたい!

きっと迎えに来てお兄ちゃん!

僕は此処で待ってるね。

 

Minoアートのご紹介

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変形F4     アクリル水彩

きっと貴方を見守っている

額なし    ¥8000

額有り    ¥13000

 

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変形F4    水彩色鉛筆、アクリル水彩

春の伊吹

額無し    ¥8000

額有り    ¥13000

 

 

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変形F10

高尾から望んだ初冠雪富士

額無し      ¥140000

額あ有り  ¥150000

 

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変形F4

みぃちゃん❤️

額無し    ¥8000

額有り    ¥13000

 

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夕焼け小焼け

F8     アクリル水彩

額装済   ¥150000

 

 

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真昼の月

竹取物語より

月からお迎えの前日の昼間

 

F10     アクリス水彩

額装済    ¥160000

 

*️⃣全ての作品に価格に別途送料が必要

 

今回はこの4点をご紹介します。

私の描く拙いイラスト、絵画ですが購入されたくても価格が分からないとのお声も頂きまして随時ご紹介する事と致しました。お気軽に声をかけてくださいますように、切にお願い申し上げます。

なお今回のご紹介の4点は全て現在額装はしておりません。額装のご要望が有れば応じたいと存じます。😊m(_ _)m                  Mino Taguchi